呉衣の映画トンネル

映画の感想(ネタバレ有)を置きます

2020-12-01から1ヶ月間の記事一覧

カンパニー・メン

2020/1/9鑑賞 監督:ジョン・ウェルズ リーマン・ショックを機にリストラされたエリートサラリーマンが仕事や家族について見つめ直すヒューマンドラマ。 全体的にとにかく光の扱いがいいので見れてしまう。

カンパニー・マン

2015/12/23鑑賞 監督:ヴィンチェンゾ・ナタリ つまらなくて途中でやめた。なんせ顔のアップカットが多い。顔がアップになるとまあそこしか見るところがないので見るんだけど、これがまたつまらない顔で。

静かについて来い

2015/8/1鑑賞 監督:リチャード・フライシャー 『絞殺魔』の原型。 犯人探しに執着するあまり、刑事は犯人のマネキン人形を作ってしまう。雨の映画だし、女性記者との無言の切り返しがあるし、マネキン人形は不気味だし、なんというか官能的な雰囲気のある映…

キングコング:髑髏島の巨神

2017/3/30鑑賞 監督:ジョーダン・ヴォート=ロバーツ モンスターバースの2作目。 『地獄の黙示録』をなぞらえて作られたキング・コング、ということで既存作との差別化はかなりできている。(ゴジラとの闘いを見据えてのことだろうけど)コングがでかいの…

ゲバラ!

2017/4/7鑑賞 監督:リチャード・フライシャー いきなりゲバラの死体と当時のニュース映像を分割画面で繰り広げるし、色んな人がカメラを見て話す多重回想形式になっていて、フライシャー!な映画だった。 あまり面白いとは思わないけど、フライシャーの映画…

アニマル・キングダム

2014/10/10鑑賞 監督:デビット・ミショッド タランティーノ推薦のオーストラリア映画。 スローモーションの多用も相まって意外にも感傷的な時間が長く感じられるけど、外堀の埋め方が巧いのでサスペンスの緊張感はなかなか見物。 ジャッキー・ウィーヴァー…

ドラッグ・ウォー 毒戦

2014/9/2鑑賞 監督:ジョニー・トー 見た中ではジョニー・トーのベスト。 ファーストショットからして、中国本土の大気汚染を存分に利用した煙の映画であることは分かる。煙があるということは風もまた見えるということで、港にはためく赤い旗の群れや、遠く…

名探偵ゴッド・アイ

2014/12/21鑑賞 監督:ジョニー・トー 元刑事で盲目の探偵をアンディ・ラウが演じている。 上映時間の大半、アンディ・ラウが何かを食べていたような気がする。 射撃、運転といった盲目設定から容易に想像できる見せ場はきちんと踏んでくれるし、ラストのト…

ワンダーウーマン

2018/3/7鑑賞 監督:パティ・ジェンキンス 周囲が現実を説き、そんなのことは無理だと口々に言ってもまったく耳を貸さず、人を助けるために無人地帯に突っ込んでいくワンダーウーマンがとてもいい。その突破から、雪のなかでのぎこちない祝いのダンスまでが…

インフェルノ

2017.12.20鑑賞 監督:ロン・ハワード 『ダ・ヴィンチ・コード』のシリーズ。そういえば同名のアルジェントの映画があった。 辛くなってきたので途中で見るのをやめた。 『ラッシュ』→『白鯨との闘い』→本作、とロン・ハワードの近作に共通しているのはパラ…

エイリアン:コヴェナント

2017.9.30鑑賞 監督:リドリー・スコット 世評はとても悪く、それも仕方のない出来ではあるけど、個人的には人体損壊の美学が炸裂していて楽しんだ。 水面に浮かぶ美女の生首を何度も映したり、フェイスハガーに寄生されエイリアンの母体にされたあと抜け殻…

月曜日に乾杯!

2016.9.22鑑賞 監督:オタール・イオセリアーニ 素晴らしい。 前半は画面で常に面白いことが起きているか、起きつつあるかであり、それが複数同時展開する。ひとつひとつのアイデアやアクションが意外性をもっていて、かつ小規模に炸裂しては次々と繋がって…

婚期

2016.9.5鑑賞 監督:吉村公三郎 行き遅れた妹たちが、小姑として兄嫁と熾烈な嫌味合戦を繰り広げるホームドラマで、若尾文子、高峰三枝子、野添ひとみ、京マチ子が丁々発止の会話劇を繰り広げる。 造形性から言えば傑作。「歯医者で口を開いている人物のカッ…

女王陛下の戦士

2016.9.28鑑賞 監督:ポール・バーホーベン 148分版を見た。傑作『ブラックブック』の雛形ではあるが、どこか青春群像的なところがあり、ストーリー展開はバーホーベンにしてはややとっ散らかっていてあれほど面白くはない。単純に女王陛下という存在を据…

白い足

2016.2.3鑑賞 監督:ジャン・グレミヨン 人々が分不相応なものを夢見ることで、やがて、ろくでもないことを引き起こす舞台装置がかちかちと配置されていく。 魚臭い主人にのしかかられてふと白痴のように固まる情婦。あるいは、城の跡取りに贈られたオルゴー…

イヌミチ

2016.1.22鑑賞 監督:万田邦敏 何でも選べるはずの自由な現代社会で、自由からほど遠い若い男女が、気の迷いで犬と飼い主の関係を結ぶという話。 特にコメディという枠組みもなく、自然な演技のなかで犬と飼い主のプレイをやる。一見、反理性的な内容なのだ…

トマホーク ガンマンvs食人族

2020.1.12鑑賞 監督:S・クレイグ・ザラー ゴアホラー寄りの、無慈悲な西部劇。なかなか面白かったけど、得意不得意がはっきりしている。 馬に乗った人を風景に収めるのは得意らしく、美しい。自然風景だけのショットも同様。ロングショットもまあ見れる。し…

恐怖城/ホワイト・ゾンビ

2018.4.26鑑賞 監督:ヴィクター・ハルペリン 唐突に極端なクローズアップが挿入されたり、ひきのばされたような薄暗い光のなかゾンビが丘をくだる遠景が挿入されたりと、序盤に目を引くショットが詰まっている。前後のカットとまったく被写体のサイズも違う…

デンジャラス・プリズン

2020.12.01鑑賞 監督:S・クレイグ・ザラー 上映時間132分という長さを感じさせない映画だった。出来事が起きるテンポが早くて、一箇所に留まることが少ないからか。展開のきっかけがほぼ全て暴力というのもいい。ストーリーの推進以外のあらゆるものが削ぎ…

ブルータル・ジャスティス

2020.12.02鑑賞 監督:S・クレイグ・ザラー 前作『デンジャラス・プリズン』の無機質さはほとんど前衛的といっていいほどだったので、本作はかなりウェルメイドに思えた。 情報の取捨選択や出す順番が上手いので、先行きが微妙に読めずスリルが維持されてい…

白鯨との闘い

2016.1.25 監督:ロン・ハワード メルヴィルが『白鯨』を書くに当たって参照したという捕鯨船エセックス号の事故が題材となっている。 あの破天荒な『白鯨』を踏まえると、どうしてもこの地味な実話では肩透かし感が強い。いや、これなら玉砕覚悟で『白鯨』…

キリング・フィールズ 失踪地帯

2016/1/30鑑賞 監督:アミ・カナーン・マン ニューヨーク出身の刑事が野蛮の地テキサスで善き人間たろうとするが、現実がそれを許してくれない、という忍耐の映画。監督はマイケル・マンの娘。 女性の死体と断末魔に対するこだわりは一貫しており、そのあた…

マーターズ

" data-en-clipboard="true"> " data-en-clipboard="true">2015.11.30鑑賞 監督:パスカル・ロジェ ロジカルにあの世を見ようとするタイプの人が撮った作品。(すでに他の人が指摘しているが)高橋洋に似た性向を感じる。 人間は修羅場で物を正確に見ること…

傷物語〈I 鉄血篇〉

2016.1.17鑑賞 総監督:新房昭之 監督:尾石達也 怪作。シネコンでやっていい領域は悠々と踏み越えている。喘ぎに近い呼吸音と、執拗な「歩き」によってテンションを作る演出とはいえ、時間を使い過ぎているのではないか。時間をあまりにも贅沢に使っている…