呉衣の映画トンネル

映画の感想(ネタバレ有)を置きます

白い足

2016.2.3鑑賞

  • 監督:ジャン・グレミヨン
  • 人々が分不相応なものを夢見ることで、やがて、ろくでもないことを引き起こす舞台装置がかちかちと配置されていく。
  • 魚臭い主人にのしかかられてふと白痴のように固まる情婦。あるいは、城の跡取りに贈られたオルゴールの音色をバックにドレスを着て延々と回転する貧乏で地味なウェイトレス。安っぽい美女に誘惑されて顔面蒼白になる城主。悲劇を仕立てようとする私生児。
  • 以上の面々のうち、ウェイトレスが一番ヤバいので、ありもしない舞踏会の夢を見ることになるが、その夢はなぜだか涙が出るほど美しい。