#制作国:イタリア
2017/3/18鑑賞 監督:ジャン=ピエール・メルヴィル 冒頭のシークエンスを始めとして、(照明による)アラン・ドロンの身体に常にくっきりとした輪郭が出ている点が見事だった。 しかし劇伴と、ズームの活用が古びていて残念だ。 金を手渡すのか?という場面…
2013/9/26鑑賞 監督:マルコ・ベロッキオ 邦題の通り、ムッソリーニの最初の妻になった女性の波乱万丈の人生(実話)を描く作品。 滅茶苦茶面白い。非現実的な画面作り楽しい。カメラ、演技、演出のテンションが異常に高くて、時折殆ど歌劇のようだ。 人物を…
2013/11/18鑑賞 監督:マルコ・ベロッキオ 傑作だ。 歴史さえ、視点と空間を限定することによって現在の物語として、そしてフィクションとして撮ることができるし、偏った視点こそフィクションなのだということを思い知らされる。 実際にあった事件を題材に…
2016/7/26鑑賞 監督:ルチオ・フルチ めっちゃくちゃかっこいい。 あの薄ぼんやりとした日中にぬけぬけと出てくる灰をかぶったようなゾンビたち! 水中でサメと戦うゾンビ! 眼球をえぐられる女性! ゆっくりとゾンビたちが村に湧き出てくるところ! この名…
2014/2/7鑑賞 監督:テオ・アンゲロプロス 壁抜けの撮影も一つのショットとして数えると、総ショット数は97だろうか。100前後なのは確かだ。170分の映画でこのカット数の少なさ。 大俯瞰を撮る時は、人をシルエット同然にするため黒い服を着せるべし、あるい…
2016/10/31鑑賞 監督:ロベール・ブレッソン めちゃくちゃ面白かった。アーサー王伝説の話なんだけど、いきなり騎士の首がチョンパして切断面が見えるわ、血がドバドバ出るわ、で即物的な中世残酷絵巻になっている。また、史劇という大きなものを、小さな形…
2016/11/6鑑賞 監督:ルイス・ブニュエル 傑作。光に対する感覚が素晴らしい。例えば、わずかに陽光を浴びて黄金色をまとう雪の白さ、その美しさ。 若く美しい人妻(カトリーヌ・ドヌーヴ)が、淫靡な妄想を繰り返し、やがて娼婦になるという話。画面外から…
2014/3/24鑑賞 監督:アラン・レネ ある男が、ある女に「去年会いませんでしたか」と持ちかける。それが捏造されたものなのか、見たくない過去だから忘却しただけなのか、あるいはその両方なのか。 モブや、時には主演の二人さえ自動人形のように見えるのは…
2014/11/21鑑賞 監督:ジョン・フランケンハイマー 画面に奥行を持たせ、そこに様々な人間を歩かせ、作業させて画面を豪華にしようという思想が垣間見え、室内にも大きな窓を配置する。 空爆シーンを大俯瞰で見せてくれるし、その際にも野外セットを豪快に粉…
2018/12/3鑑賞 監督:ステファノ・ソッリマ めちゃくちゃロマンチストな作り手によるマフィア抗争もので、挿入曲としてひたすらM83が流れている。 マイケル・マンみたい、というか絶対マイケル・マンのこと好きだろ……と思って監督のインタビューを読んだら、…
2014/6/3鑑賞 監督:ロバート・ロッセリーニ スペクタクルに感じたのはバーグマンでも火山でもなく、マグロ漁だった。船の上に密集して並び立つ男たちが引き揚げ始めても中々姿を見せないマグロは、まず水飛沫と不気味な音として現れ、しばらくして水飛沫が…
2016/7/8鑑賞 監督:ジョルジュ・フランジュ 画面で起きていることもさほど多くなく、この脚本のテンポは辛かった。 詳細な皮膚移植手術をかなり直接的に映すところや、失敗した顔面が時間とともに崩壊していく記録写真の場面など趣味嗜好を表現するところは…
2016/7/20鑑賞 監督:マリオ・バーヴァ ブライアン・ デ・パルマまで通底するドギつい偏執的な感覚。凝りすぎの美術、ギトギトした色彩、映画的創意工夫の数々。美女を殺す、殺す、殺す。揺れる赤い受話器。 会話シーンが弱くて眠たくなる。ジャーロ映画の良…
2013/12/9鑑賞 監督:ジャン=ピエール・メルヴィル 外套と帽子の映画。深い被写界深度、長回し、遠景、世界が凍ってしまったかのような色彩。これだけ人が笑わない映画も中々見ない。 個々の場面だと、逃げ込んだ床屋で外套を換えて貰った挿話と、銃殺刑さ…
2016/3/27鑑賞 監督:デヴィッド・クローネンバーグ 2回見た。原作はドン・デリーロの同名の小説。同年の『ホーリー・モーターズ』とリムジン映画として不思議な一致を見せたことも印象深い。 若き大富豪であるエリック(ロバート・パティンソン)は、リムジ…