2021-02-01から1ヶ月間の記事一覧
2020/05/20鑑賞 監督:ピーター・バーグ 実際の事故を基にした災害パニック映画。メキシコ湾沖約80kmの石油掘削施設「ディープウォーター・ホライゾン」が、海底油田より逆流してきた天然ガスの引火により大爆発を起こしたのだ。この映画では、そこに取り…
2020/05/27鑑賞 監督:高橋洋 禍々しい窓と水滴とオーヴァーラップ。そして白昼夢のように明るいホラー映画。 窓は光を透過もし、反射もする素材なので、窓を映せば自然にオーヴァーラップと似たような映像が撮れる。この映画では、窓の外にある丘を眺める人…
2020/09/12鑑賞 監督:マックG いい部分もないではないけど、前作から20分ほど増えた上映時間が脚本の贅肉を増やしており、代わりに意味不明なテンションが増幅されて大変きつい。 ロケーションが街中から野外に移ったことも展開をだらしなく発散させている…
2020/06/11鑑賞 監督:アンドリュー・ニコル 映画において、拳銃は視線を可視化する小道具で、本作でもそれは殺人犯のPOVショットにはっきりと現れている。 だからこそ、終盤になって、視線とまったく違う方向を撃つクライヴ・オーウェンが新鮮に映る。あと…
2018/11/29 鑑賞 監督:ジョン・リー・ハンコック 監督は『しあわせの隠れ場所』や『ウォルト・ディズニーの約束』で手腕を発揮してきたジョン・リー・ハンコック。前作でディズニー創立者の光と闇の一代記を撮り切った実績からも、マクドナルド創立者のきな…
2019/01/08鑑賞 監督:デヴィッド・マッケンジー 「44年働いているがステーキとポテト以外を頼んだ客はいない」というセリフが出てくるが、まさにそういう映画だった。定食屋で出てくるいつもの定食。 こういう話がまだ通用しそうなテキサスっていったいど…
2019/01/25鑑賞 監督:ピーター・バーグ イコ・ウワイスを護送するガンアクション映画。 空間把握がダメで、位置関係がわかりにくいところはいつものピーター・バーグ。もちろんダイアローグの場面は顔の切り返しだけだが、そんなこと知ってて見ているので、…
2019/07/04鑑賞 監督:山戸結希 途中退場。 相変わらず観客との駆け引きを全く考えていないめちゃくちゃな編集がきつい。 あるカットを見ているとき観客は「ここで切るだろう」、あるいは「ここはまだ続くだろう」と映像が持続するかどうかを無意識に考えて…
2020/02/26鑑賞 監督:ポール・シュレイダー 自暴自棄になる環境保護活動家を救うことに失敗した牧師が、やはり自暴自棄になっていく話。ほぼ自殺についての映画という感じだが... 厳格でシンプルなレイアウトを用いて、役者のアドリブを許さない、抑制され…
2020/04/05鑑賞 監督:ジョン・フランシス・デイリー、ジョナサン・ゴールドスタイン (アナログ)ゲーム好きがきっかけで結婚したマックス(ジェイソン・ベイトマン)とアニー(レイチェル・マクアダムス)が、マックスの兄の主催する殺人ミステリーゲーム…
2020/04/11鑑賞 監督:ジョニー・トー 鈍器と刃物だけで構成された凄惨なヤクザ映画。毒々しい緑と、深い黒も映画の凄惨さによく似合っている。 ほとんど説明なく展開して、息が詰まるような緊張感がずっと続く。その中でニック・チョンとルイス・クーの関係…
2020/9/15鑑賞 監督:ナ・ホンジン 基本的にやっていることはミッドポイントを通常よりも前倒しにして、2回作ること。これを学習して『ファイアパンチ』と『チェンソーマン』を描いた藤本タツキの応用力の高さに驚く。 2回目のミッドポイント(?)がちょ…
2013/11/27鑑賞 監督:オリヴィエ・アサイヤス 人や歴史を語る年代記の最後はいつだって悲しい。 本作のカルロスに華々しい活躍を望むのは叶わない。彼の肉体はぶよぶよと醜く太り、追手から逃げるために家は一定せず、恋人とは喧嘩をし、酒に酔って踊るばか…
2013/11/24鑑賞 監督:オリヴィエ・アサイヤス オープニングの不協和音とノイズの嵐に、オリヴィエ・アサイヤスの映画を観ているという実感が得られる。 OPEC本部占拠・各国石油相人質事件をじっくり描いてくれる第二部は、いささか早足気味だった第一部に比…
2013/5/8鑑賞 監督:オリヴィエ・アサイヤス 実在したイリイチ・ラミレス・サンチェスという極左テロリストの半生を題材にとったテレビ映画を劇場版に組みなおした、その第1部。 ひたむきな労働の映画、という印象がある。青春として撮っているかもしれない…
2013/9/26鑑賞 監督:ジョン・カーペンター 見た人間を発狂させる幻のフィルムを追うというストーリー。 とても面白かったが、どうしてなのかが分からない。とんでもないことが起こっており、しかもそれが映画の嘘だということは分かりきっているにも関わら…
2013/9/26鑑賞 監督:ヴェルナー・ヘルツォーク 人間の顔を白く浮かび上がらせる極端な照明が、古典映画の表現への懐古というだけでなく審美的に、長回しの中でも崩れることなく映画を支え切っている。 イザベル・アジャーニは鏡に映らず入ってきた吸血鬼を…
2013/8/21鑑賞 監督:クェンティン・タランティーノ 第一章の脚本の流れがタランティーノ流の引き伸ばし演出の典型例になっている。 後半に入るとちょっとその引き伸ばしぶりが無くなって単調。 階段を一段も飛ばさずに高速で駆け下りてくるクレイジー88が…
2013/7/24鑑賞 監督:ドン・シーゲル 傑作。冒頭の銀行強盗シーンでいきなり引き込まれる。 何やら牧歌的で、太陽の逆光を多用する審美的なショットから始まったかと思えば、看板を映すカメラがクレーン移動して、自動車が入って来るなり銀行強盗シーンが始…
2013/5/31鑑賞 監督:ドン・シーゲル 電話で怪しげな詩を聞かされた一般市民が、催眠術にかけられたように軍事施設に攻撃をしかける事件が連続する。調査すると彼らはソ連に留学した経験があった......という冷戦時代らしい内容のアクション、サスペンス映画…
2013/5/20鑑賞 監督:ジョン・フォード ジョン・フォードの中でも非常に好きな映画のひとつ。 二人いる主人公が二人とも、落下してくる女性を受け止め、その娘と恋に落ちる。 子供が老人から譲り受けた拳銃一丁で、最後瞬く間に数的不利を挽回する銃撃戦もお…
2013/5/19鑑賞 監督:クリストフ・ガンズ ゴシックアート博覧会とでも言うべき美術の映画。ロングショットの多さとか、空間構造を見せようという気概もこれが美術の映画だからに過ぎず、説話的な部分、特に視点制御に関心が薄いように見えた。 例えば、「室…
2021/2/19鑑賞 監督:クリストファー・マッカリー 若い無法者二人組が、代理母を誘拐して金持ちから身代金を強請ろうと画策するのだが、実はその代理母の依頼主は裏稼業とも通じている大物で、二人の計画は狂い始める。 代理母がまず心変わりして子を自分の…
2018/3/31鑑賞 監督:ジャウム・コレット=セラ コレット=セラとリーアム・ニーソンのタッグ4作目で、面白かった。特に最初に出てくる死体にはびっくりした。 列車という物体を扱う際、ポン・ジュノだったら縦に細長い空間を縦に動くのだが(その例外とし…
2016/4/9鑑賞 監督:ジャック・ベッケル いわゆる宝くじ映画なんだけど、ほんとに大したことはなにも起こらない。若い夫婦が宝くじに当たる→なくす→落ち込む→見つかる→ハッピーエンド。あとは妻に言い寄る男との筋くらい。本筋が弱いから脇役がプロットに大…
2016/5/24鑑賞 監督:ノア・バームバック フランシス、女、27歳、大柄、ダンサー実習生、親友とは喧嘩、住所不確定、金なし、彼氏ナシ、職なし、みたいな映画であった。モノクロ映画でジャンプカットを使い、都市部の野性的な男女の日常風景撮るのでいかに…
2015/12/16鑑賞 監督:エリック・ロメール パリでの野外デートをオムニバス形式で三話分まとめたのが本作。ドキュメンタリーに近い撮り方をしている。隠し撮りはしてないらしいけど(ロメール談)、わざとコントロールが難しいような雑踏を選んで撮ったりして…
2013/5/12鑑賞 監督:ジェームズ・グレイ 刑務所帰りの男(マーク・ウォールバーグ)が叔父の経営する会社に就職するが、そこには悪友(ホアキン・フェニックス)の姿があり、やがて男は入札に係る汚職や談合に巻き込まれていく。 マーク・ウォールバーグと…
2013/4/5鑑賞 監督:クロード・シャブロル 美男美女揃いでゴージャスな色使い、小道具、衣装、建築で飾られる退廃のメロドラマ。 ちょっと筋を追えなくなるくらいに編集でバシバシ場面を切っていくのがすごい。洗練というのとはまた違う奇妙な説話だ。 それ…
2016/2/20鑑賞 監督:クロード・シャブロル ネタバレしてます。 冷たい傑作。冒頭の白くて被写体がよく見えないショットから冷たい。 青い屋根の色が映画全体のテーマカラーになっていて、殺された女のソックスやドレスにまで通底する。 人生を完全にするた…