呉衣の映画トンネル

映画の感想(ネタバレ有)を置きます

2020-12-25から1日間の記事一覧

恐怖城/ホワイト・ゾンビ

2018.4.26鑑賞 監督:ヴィクター・ハルペリン 唐突に極端なクローズアップが挿入されたり、ひきのばされたような薄暗い光のなかゾンビが丘をくだる遠景が挿入されたりと、序盤に目を引くショットが詰まっている。前後のカットとまったく被写体のサイズも違う…

デンジャラス・プリズン

2020.12.01鑑賞 監督:S・クレイグ・ザラー 上映時間132分という長さを感じさせない映画だった。出来事が起きるテンポが早くて、一箇所に留まることが少ないからか。展開のきっかけがほぼ全て暴力というのもいい。ストーリーの推進以外のあらゆるものが削ぎ…

ブルータル・ジャスティス

2020.12.02鑑賞 監督:S・クレイグ・ザラー 前作『デンジャラス・プリズン』の無機質さはほとんど前衛的といっていいほどだったので、本作はかなりウェルメイドに思えた。 情報の取捨選択や出す順番が上手いので、先行きが微妙に読めずスリルが維持されてい…

白鯨との闘い

2016.1.25 監督:ロン・ハワード メルヴィルが『白鯨』を書くに当たって参照したという捕鯨船エセックス号の事故が題材となっている。 あの破天荒な『白鯨』を踏まえると、どうしてもこの地味な実話では肩透かし感が強い。いや、これなら玉砕覚悟で『白鯨』…

キリング・フィールズ 失踪地帯

2016/1/30鑑賞 監督:アミ・カナーン・マン ニューヨーク出身の刑事が野蛮の地テキサスで善き人間たろうとするが、現実がそれを許してくれない、という忍耐の映画。監督はマイケル・マンの娘。 女性の死体と断末魔に対するこだわりは一貫しており、そのあた…

マーターズ

" data-en-clipboard="true"> " data-en-clipboard="true">2015.11.30鑑賞 監督:パスカル・ロジェ ロジカルにあの世を見ようとするタイプの人が撮った作品。(すでに他の人が指摘しているが)高橋洋に似た性向を感じる。 人間は修羅場で物を正確に見ること…

傷物語〈I 鉄血篇〉

2016.1.17鑑賞 総監督:新房昭之 監督:尾石達也 怪作。シネコンでやっていい領域は悠々と踏み越えている。喘ぎに近い呼吸音と、執拗な「歩き」によってテンションを作る演出とはいえ、時間を使い過ぎているのではないか。時間をあまりにも贅沢に使っている…