呉衣の映画トンネル

映画の感想(ネタバレ有)を置きます

ドラッグ・ウォー 毒戦

2014/9/2鑑賞

  • 監督:ジョニー・トー
  • 見た中ではジョニー・トーのベスト。
  • ファーストショットからして、中国本土の大気汚染を存分に利用した煙の映画であることは分かる。煙があるということは風もまた見えるということで、港にはためく赤い旗の群れや、遠くに見える風力発電機が気持ちいい。「山王組」やら「北なんとか武」といった目配せよりも、むしろこういった風の扱いに北野武オマージュ(さらに言えば『アウトレイジ』)を感じた。
  • 編集が細かく、視点が常に変わり続けるのがやや見づらい。
  • 煙と言えば、『ブレイキング・ニュース』でも白煙をうまく造形していた。
  • ストーリー後半になればなるほど薄っぺらくなっていく悪役がちょっと新鮮。