呉衣の映画トンネル

映画の感想(ネタバレ有)を置きます

幸福の設計

2016/4/9鑑賞

  • 監督:ジャック・ベッケル
  • いわゆる宝くじ映画なんだけど、ほんとに大したことはなにも起こらない。若い夫婦が宝くじに当たる→なくす→落ち込む→見つかる→ハッピーエンド。あとは妻に言い寄る男との筋くらい。本筋が弱いから脇役がプロットに大胆に食い込んでくる。
  • 既に指摘されているけど、普段はすごく早く動く登場人物が、ただゆっくり動くだけですごく落ち込んでいると分かる、お金の掛からない演出がある。しかし宝くじ無くすだけでこんなに深刻なシーンになるとは、、、なんかズボラ人間にはリアルなのでとても嫌だった。
  • 即興的な舞台装置の活用が上手い。自転車を貸して貰ったら螺旋階段を登らせて狭さをアクションに利用し、夫が窓から外に出たらその隙に隣人を窓伝いに侵入させて妻に言い寄らせ、窓口の駅員と話そうとしたら必ず他の客がいちいち割り込んでくる。貪欲なアクション精神である。