2013/5/19鑑賞
- 監督:クリストフ・ガンズ
- ゴシックアート博覧会とでも言うべき美術の映画。ロングショットの多さとか、空間構造を見せようという気概もこれが美術の映画だからに過ぎず、説話的な部分、特に視点制御に関心が薄いように見えた。
- 例えば、「室内を移動している主人公たちを俯瞰アングルで撮ったカット」→「女の子のカット」→「同じく俯瞰で、主人公が娘の名前を叫んで走る」とかで、真ん中の女の子のカットがまさか主人公の主観カットだとは思わないし、このカッティングに普通は混乱するのではないだろうか。
- 最後の教会内部で地獄の釜が開く場面でも、そこが密室空間なのだという描写が無いと、絶対に逃げられないのだという絶望感が出ない。