呉衣の映画トンネル

映画の感想(ネタバレ有)を置きます

魂のゆくえ

2020/02/26鑑賞

  • 監督:ポール・シュレイダー
  • 自暴自棄になる環境保護活動家を救うことに失敗した牧師が、やはり自暴自棄になっていく話。ほぼ自殺についての映画という感じだが...
  • 厳格でシンプルなレイアウトを用いて、役者のアドリブを許さない、抑制された、清貧な絵作りにはクローネンバーグを連想した。ぎちぎちに理知的で、題材と噛み合って観客の息を詰まらせる。
  • その統御のなかで、アマンダ・セイフライドとの性的な緊張感が揺さぶってくるという感じ。ラストはストーリー展開としては牧師を救済しているんだけど、ぶつ切り(観客の意識に逆らった編集)にすることで、突き放しているのか救済しているのかわからない複雑な処理になっていると思った。