呉衣の映画トンネル

映画の感想(ネタバレ有)を置きます

2016/2/7鑑賞

  • 監督:三隅研次
  • 原作が三島由紀夫で、主演が市川雷蔵。三島らしく実よりも美学を取るストーリーと、どんな脚本でも美にこだわる三隈研次という感じで相性が良さそう。
  • 一言でいえば、日本の狂った体育会系(剣道部)がひたすらに怖いという映画なんだけど、それ以上に、いかにも三島っぽい狂い方してる剣道部主将が怖い。
  • 三隅の白黒映画に出てくる人間はブロンズ像みたいで、身体パーツがひたすらにオブジェとして審美的に撮影されている。なので、死体があまりにも「物」っぽい。
  • また終盤、余白として入れられたショットの数々に戦慄した。風景のショットであんなに感じ入ったのは初めてかも。