呉衣の映画トンネル

映画の感想(ネタバレ有)を置きます

『ゴジラS.P』第1話「はるかなるいえじ」

2021/3/26鑑賞

  • 監督:高橋敦史
  • 脚本・SF考証・シリーズ構成:円城塔
  • 興奮して書きなぐっているから、多分見た人にしか何言っているのかわからないだろうと思う。
  • 情報量が『四畳半神話大系』並みに多くてとても面白かったが、結構タメが長くて他の人がどう見たのか気になるアニメだった。特にセリフを初見ですべて聞き取ることは恐らくできないレベルで、仮に聞き取れたとしても意味が分かるようなわからないような、という感じ。
  • 個人的に、アニメって実写に比べて情報量が足りないと感じがちなので(映画は基本的に素材そのものに情報量がかなりあるがその分雑味が多く、どうやって人工性を出すのかに苦しむ......逆にアニメはとにかく手を動かさないと情報量やテクスチャーが出せないというイメージ)、円城塔が脚本を書いているアニメで、こういう風にリッチさを出すというのは分かりやすい強みだし、私も好みだった。
  • 冒頭は『ウルトラQ』っぽいオープニング演出で、超多量のセリフで煙を巻いている。すげえ気分が上がるオープニングだ。円城塔はどこかで「フィクションに数式を出すのは結構大変」という話をしていたが、ちゃんと数式を出していた。
  • 理系の登場人物がまともに理系に見える怪獣映画って、あんまり類例がない気がする。
  • チラッと映ったノートPCのストレージが現代からすると桁違いなサイズになっていて、「あ、これは近未来の話なんだ」と気がつく。
  • 名刺を出すシーンで、名刺をアップで映すんだけど、わざと上下さかさまにしてまともに文字を読ませないということをやっていた。さりげないけど違和感のある演出で、真似したいと思った。
  • 最初に登場する怪獣はラドン。いかにも特撮怪獣映画っぽい電子的な鳴き声になっている。結構小さいし弱そうだけど、すでにゴジラが出てくることが発表されていることを考えると、このサイズで大丈夫なんだろうか。そして、せいぜい神輿くらいの大きさしかないジェットジャガーは活躍できるのか?
  • 最後、伊福部のテーマが(おそらく)オリジナルのままかかっていた。これは『シン・ゴジラ』がやってみせたひとつの真理「伊福部はアレンジせずにそのまま使え」の精神が働いているんだろうか!?