呉衣の映画トンネル

映画の感想(ネタバレ有)を置きます

清作の妻

2016/9/6鑑賞

  • 監督:増村保造
  • 増村は大好きな映画監督だし、世評の高い映画ではあるけど、これは嫌い。
  • 抑揚・間のある増村らしくない演技が頻発し、常に辛気臭い音楽が鳴り続けている。白と黒のコントラストは微妙だが、構図はそれなりの水準。
  • 増村の映画には本音を正直に述べるエゴイストが出てくるのだが、本作は清作も妻もほとんど耐えるばかりでエゴイストにしては霞みたいだ。むしろ周囲の人間の方があけすけな本音を語るのだけど、それではいつもと逆の構図ではないか。
  • いよいよ五寸釘を刺すってところで、カメラがイマジナリーラインを越えるのはかっこよかった。