呉衣の映画トンネル

映画の感想(ネタバレ有)を置きます

天国はまだ遠い

2018/05/22 鑑賞

  • 監督:濱口竜介
  • 38分ほどの小品。
  • 女子高生の幽霊(三月)と同棲するAVのモザイク付け職人が、ふとしたことで、亡くなった姉に捧げるドキュメンタリーを作っているという三月の妹・五月からインタビューを受けることになる。
  • 面白かった。実写映画において俳優、編集(モンタージュと言ってもいいかも)に表れる状態のすべてが同時にこの映画に含まれているような面白さがある。嘘(演技)なしには絶対に成立しない設定(幽霊)の話を、自然な演技をそのまま見せる長回しの撮影で押し通すという軸と、フィクションの存在を編集によって存在させるという軸が出たり入ったり絡まったりするだけでこんなに面白いんだ。