あに いもうと
2017/7/25鑑賞
- 監督:成瀬巳喜男
- これが映画史に残る兄妹喧嘩というやつか。それにしても面白かった。
- 妹のほうが寝転がって猪木アリ状態になるんだけど、それ以前もこの兄妹はどっちかが寝転がっていて、どっちかが立っているという場面がほとんどで……そういう所作や位置関係、視線の対比によって人間関係が即物的な意味で実際に目に見えるように演出されている……のでジャンルとしては「人間ドラマ」に分類されるんだろうけど、まるでアクション映画を見ているときのように面白い。
- プロットのところどころに一対一の対決が置かれていて、そこが単純かつ盛り上がる。そこに三人目、四人目を置いて複雑にしている。しかし、どういう順番で寄って、引いて、この構図を選んで……というのはロジックでまだわからない。成瀬の職人技は、現場にいないとわからないものなんだろうか。
- 最後の擬似的な顔のアップの切り返しにはすごくびっくりした。