呉衣の映画トンネル

映画の感想(ネタバレ有)を置きます

イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密

2017/4/4鑑賞

  • 監督:モルテン・ティルドゥム
  • タイトルはそのまんまアラン・チューリングのimitation gameから採られている。idiot savantもので、いい素材を見つけてきて、よく組織している。WWⅡ、英国、情報部、暗号解読、アラン・チューリングというネタだけでわくわくできる。
  • 「暗号」という大ネタをコミュニケーション論にまで敷衍していて、それが役者同士の会話では演技内演技として活かされていた。
  • キーラ・ナイトレイって美人だけど変な顔している。えらがはっているというか、顎がとがっているというか。本作も『危険なメソッド』もその造形を意識した配役だとしか思えない。美人だけど変わった顔というのは、映画向きだと思うけど。
  • チューリングによる回想が、実は刑事との会話であるというのはわかるけど、それが実は(軽い揶揄いのようなものとはいえ)チューリング・テストになっているというのは物語の外枠としてちょっとかっこよいな。
  • チューリングが同性愛者であることや、女性の活躍がクローズアップされる点については、色々と論争や活動があったようだ。同性愛志向を軽く描いているのではないかという批判があったということは、これは入れざるを得なかったということなのだろう。
  • マーク・ストロングは美味しいところを取っていった。チューリングとクラークから秘密を託されるところ。タバコに火を点けるタイミングでアクション繋ぎ→引きのショットのまま「それは得意分野だ」のあたり。