呉衣の映画トンネル

映画の感想(ネタバレ有)を置きます

リドリー・スコット の検索結果:

最後の決闘裁判

…5/29鑑賞 監督:リドリー・スコット 1386年、百年戦争さなかの中世フランスを舞台に、実際に執り行われたフランス史上最後の「決闘裁判」を基にした物語を描く。 騎士カルージュの妻マルグリットが夫の旧友ル・グリに強姦されたと訴えるが、目撃者もいなかったため、ル・グリは無実を主張し、またル・グリが聖職者特権を行使することもなかったので、結果としてカルージュとル・グリの決闘によって判決が下されることになったという大筋。全部で3章立ての構成になっており、第1章がカルージュ(マット・…

エクソダス:神と王

…2/28鑑賞 監督:リドリー・スコット モダンな『十戒』。カメラの解像度が高いせいか、画面のルックは硬質かつクリアで現代的だ。 神話はほどよく合理化されており、ラムセス王とモーセの戦いは対テロ戦争の諸相を示しているし、イスラエルの神のもたらす災厄にエジプト人は合理的な説明を与えることで耐えるし、海が割れるのは引き潮だから! 絞首刑のシーンが結構あるんだけど、途中から2コマ落ちみたいに人が死んでいくから不謹慎ながら笑えた。災厄をひたすら合理的に説明する神官?が、喋りすぎて危うい…

オデッセイ

…6/2/13 監督:リドリー・スコット いい映画だった。少なくとも2010年代リドリー・スコットの最高作だと思う。 やっぱり宇宙飛行士帰還ものの基本はハードボイルドに徹することにある。一人火星に取り残されて、恐らくは酷いことになっていたはずのワトニーの内面について、二度ほど言及があるが、最後のワトニーの講演(授業?)シーンでも致命的な発言を控えて明るく務めるマット・デイモンが高貴な人物に見えてくる。 徹底して心理や内面に立ち入らないことで、時折抑えきれず、ほとんど呼吸音として…

エイリアン:コヴェナント

…9.30鑑賞 監督:リドリー・スコット 世評はとても悪く、それも仕方のない出来ではあるけど、個人的には人体損壊の美学が炸裂していて楽しんだ。 水面に浮かぶ美女の生首を何度も映したり、フェイスハガーに寄生されエイリアンの母体にされたあと抜け殻になった女性の保存状態のいい死体が出たりとか。 他にも、最初にエイリアンの宿主となった男性が、エイリアンを産み落とす瞬間に「物体」になることがはっきりと分かるように撮られている。あの動きへのこだわり! 「シャワー室にいる人間をエイリアンが襲…