呉衣の映画トンネル

映画の感想(ネタバレ有)を置きます

ドン・シーゲル の検索結果:

ボディ・スナッチャーズ

…』の三度目の映画化。ドン・シーゲル版やフィリップ・カウフマン版に比べて世評が芳しくないという印象があったけど、これは情感がまったくなくてサイコーだな。 オレンジ色の夕陽に包まれる牧歌的な郊外で、近くにある軍事施設だけがやや不穏である。そして夜はサーチライトの光が強烈に光る! 『ストレンジャー・シングス』的というか、前半はまるでスピルバーグの映画を見ているかのような雰囲気がある。 そしてその、どこかノスタルジーを誘うところのある郊外のドラマから、やがて生き残りを賭けたエイリアン…

突破口!

…7/24鑑賞 監督:ドン・シーゲル 傑作。冒頭の銀行強盗シーンでいきなり引き込まれる。 何やら牧歌的で、太陽の逆光を多用する審美的なショットから始まったかと思えば、看板を映すカメラがクレーン移動して、自動車が入って来るなり銀行強盗シーンが始まり、その鮮やかさにもう大満足するのだ。 ドン・シーゲルの映画ではよく、ガラスや鏡の反射を使って2つの情報を同時に処理する手法が使われるが、これは上映時間の短縮に一役買っているのと同時に、視覚的にも洒落ていて面白い。 主観と俯瞰を使い分けた…

テレフォン

…5/31鑑賞 監督:ドン・シーゲル 電話で怪しげな詩を聞かされた一般市民が、催眠術にかけられたように軍事施設に攻撃をしかける事件が連続する。調査すると彼らはソ連に留学した経験があった......という冷戦時代らしい内容のアクション、サスペンス映画。 チャールズ・ブロンソンがエレベーターに乗っている間に、ヒロインであるリー・レミックには「少佐(=ブロンソン)を殺せ」という指示が入ったかと思えば、事件の犯人が目の前に現れてさあどうするという2重のサスペンスが展開され、かと思えばブ…

抜き射ち二挺拳銃

…1/14鑑賞 監督:ドン・シーゲル 面白い。上映時間74分でこの面白さ。 モノローグや多視点を活かし、無駄なく素早い語り口が展開される。ファムファタールの出てくる西部劇ということで、ノワールからの影響が感じられた。また冒頭と最後に躍動感のある(カーチェイスならぬ)ホースチェイスがあり、割れた窓を通って後退するカメラや、素早いガンアクションが魅力的だ。 上映時間がタイトにまとまっている。実際、ロマンスシーンになりかけると、すぐに邪魔を入れてこれを許していない。こういったシナリオ…