呉衣の映画トンネル

映画の感想(ネタバレ有)を置きます

悪党に粛清を

2016/5/16鑑賞

  • 監督:クリスチャン・レヴリング
  • デンマーク産西部劇なので、主人公はデンマーク移民という設定で、実際にデンマーク出身のマッツ・ミケルセンが主演。上映時間は90分台。
  • そのせいか、風味はマカロニウエスタンで、列車の到着、戸口から見える風景、駅馬車で乗り合わせた悪党、妻子を襲う不幸、町を支配する親玉、見せしめの処刑、無能な保安官、葬送行進などなど、最初から最後まで西部劇のアイコンをつるべ打ちする。
  • 個々のシーンを美的に見応えのあるものにしようと努力していて、特に新味とかはないのだが、無駄なものがないのでシンプルに楽しい。
  • クライマックスは上下の空間も使った銃撃戦だけど、動線と空間把握が弱くていまいち満足できない。
  • 全体的に出したキャラを使い切れていなくて、エヴァ・グリーンの唇の傷が意味ありげな割に上手く活きてこないように思う。それとも、あれは世界に余白を持たせるためにあえて活用しなかったのか。