2013/8/18鑑賞
- 監督:ポール・バーホーベン
- バーホーべンの即物性が強烈にはまった題材で震える。善悪というものがなく、抽象にも抒情にも落ちない。つまりはユダヤ人の女の肉体の魔力に負けてしまうナチ将校であるとか、そのナチ将校の死に泣くと言うよりもただ痙攣するカリス・ファン・ハウテンであるとか、その彼女がインスリンを盛られ目の前にあるチョコをがつがつと頬張る姿であるとかだ。
- 銃を撃てないと言っていた無神論者テオが「地獄」という発言に反応して激高し、突然相手を撃ちまくるのには笑った。
- 汚物を洗い流すために水をかけられる官能的な場面や、家族のロケットの使い方も面白い。相変わらずバストトップを出すところもバーホーベン。
- 知人も言っていたが『イングロリアス・バスターズ』冒頭のような、ヨーロッパ映画的な美的洗練が全編を通じて維持されている。
- 『女王陛下の戦士』を思わせるところがある。