2021/2/6鑑賞
- 監督:成瀬巳喜男
- 『めし』同様、子供のいない倦怠期の夫婦(しかも貧しい)のながーい夫婦喧嘩を、近所付き合いなどを交えてドラマにしたという感じ。妻が原節子で、夫が佐野周二。タイトルは、途中で一度、突然の大雨が降って場面転換が起きるからか。
- 非常に透明な映画で、どこかが突出しているというわけでなく全体が調和して完成度が高い。流石、円熟期の成瀬巳喜男という感じ。
- ただ、倦怠期にある夫婦のやりとりがリアルで辛いので、何でこんな嫌な話を見なきゃいけないんだ......と終始感じていた(成瀬って大体そうじゃん、と思われるかもしれないが)。
- 最後、家の敷地に偶然落ちてきた紙風船を弾き合う場面が救いのように訪れるんだけど、スピルバーグ版『宇宙戦争』のキャッチボールの場面並に殺伐として見えた。