呉衣の映画トンネル

映画の感想(ネタバレ有)を置きます

暗黒街の顔役

2013/12/9鑑賞

  • 監督:ハワード・ホークス
  • ちょっとサイレント映画を引き摺っているようなオーバーアクトが目につくものの、すこぶるかっこいい。
  • 妹と喧嘩する場面でのレースカーテン越しの斑の陰影、襲撃されて床屋で電話する際の真っ黒に塗りつぶされた身体、オズグット・パーキンスを殺害したあとに情婦役のカレン・モーレイに会いに行く時の半明半影の顔といよいよきな臭くなるあたりで照明がギラついてくる。
  • 今回の電話ネタは、電話越しに相手をおちょくるのではなく、不出来な秘書の一人芸であった。
  • 視覚的イメージとして十字が繰り返し出てくることはともかく、きりもみで倒れるピンと最後のポール・ムニの千鳥足が重なるところに感じ入った。