2013/11/20鑑賞
- 監督:ジョナサン・デミ
- ハンニバル・レクターの怖さを、会う人間会う人間が口にする説明台詞ではなく、そこに至るまでの鉄格子の数でもなく、プラスチック張りの牢屋の中に突っ立ってる一枚絵で納得させ、美しいクローズアップのつるべ打ちで、レクターと相対することの圧迫感を演出する。
- この種の、容易な言語化を阻むような顔のクローズアップは同監督の『フィラデルフィア』でも使われていた。
- 黒服の保安官の群れの中に、ぽつんと立つジョディ・フォスターの小ささがその後の奮闘ぶりに効いてくるところも良い。
- 回想への没入も一捻りある上に、過去のトラウマはあくまでレクターとの問答のクライマックスとして準備し、それっぽい映像は排除するあたりも抑制が効いていて良い。