呉衣の映画トンネル

映画の感想(ネタバレ有)を置きます

しとやかな獣

2013/9/15鑑賞

  • 監督: 川島雄三
  • (ほぼ)全員悪人。守銭奴一家の住まう団地で繰り広げられる、金と性との暗黒喜劇。
  • 尋常ではない構図、尋常ではないパンフォーカス、尋常ではないフィルムの発色。
  • どうして面白い構図になるかと言えば、基本的に手狭な中でいかに引きの画を作ろうかと腐心しているからだし、コメディと言えばロングショットなのだ。(そうして数少ない寄りの画が際立つ)。
  • ストーリー以上に撮影が物を語っている場面が多々あり、テキストとイメージが戯れてこそ映画だなあと思った。そして最後に、山岡久乃の顔で冷や水を浴びせる。恐ろしい。