呉衣の映画トンネル

映画の感想(ネタバレ有)を置きます

フューリー

2014/12/1鑑賞

  • 監督:デビッド・エアー
  • エアーが脚本を担当した『トレーニング デイ』と比較すると、一人の人物(本作ではブラッド・ピット)に善悪の両方を統合させるというキャラクター造形が、あまり上手くいっていないように見える。
  • お話は古典的。メッセージとか音楽とか感傷はしつこい。近景はダメ。遠景なかなか。室内もなかなか。戦争まわりのディテールはすごい。
  • 戦車砲が木々や建物をガンガン壊していく楽しさがある(曳光弾が出すぎでは?と思ったが)。また戦車の、歩兵の盾としての役割に焦点が当たっていたのが嬉しかった。ティーガー戦車って思ったよりシャープな外観だね。
  • ファーストカットに象徴されるように、文字通りの戦争の霧が視覚的な主役だった。室内も乳白色の濁り方をしている。絵画から色々と構図や配色、光を拝借してるっぽいのが察せられる画面だけど、室内を三つに区切って手前と奥を作っている。