2017/1/13鑑賞
- 監督:三隅研次
- まことに贅沢ながら、三隅のベストラインから比較すると陰影や人工性など、ショットが弱いと感じてしまう。けど、面白かった。三隅で実録ものって新鮮だな。
- 容易に男女を見つめ合わせたくないという演出方針が見える。最初の見つめあいでは、男女それぞれの視線のカットの中間に、回想をまるまる挟むことで「カメラを切り返しているのに、まったく切り返しているようには見えない」というシーンにしてしまっている。切断的編集。
- 2回目は、男女が話している途中に殺し合いがはじまり、死体の横で情事になだれ込む。
- 3回目は女に目をつぶらせて、最後は群衆に埋もれさせる。
- 「泣く」演技をさせるときは、ただ泣かせるだけではなく表情をころころ変えさせている。