呉衣の映画トンネル

映画の感想(ネタバレ有)を置きます

ルイス・ブニュエル の検索結果:

昼顔

2016/11/6鑑賞 監督:ルイス・ブニュエル 傑作。光に対する感覚が素晴らしい。例えば、わずかに陽光を浴びて黄金色をまとう雪の白さ、その美しさ。 若く美しい人妻(カトリーヌ・ドヌーヴ)が、淫靡な妄想を繰り返し、やがて娼婦になるという話。画面外から聞こえてくる音が頻繁に使われており、それがじわじわと病んだ雰囲気を醸成していく。

この庭に死す

2016/12/26鑑賞 監督:ルイス・ブニュエル 前半は、ダイヤの鉱山での採掘者と警察のつばぜり合い。後半はジャングルでのサバイバル。 虫にたかられている蛇の死骸ショットから凱旋門の雑踏にカットが飛び、あとでそれが写真だとわかる場面の現実感覚の喪失がやばかった。 あと水辺を映すときの夜の帳での撮影。 死体が身につけたものをまとうが、死体は映さない。撃ち殺した相手の顔を見て、わかってるはずなのに驚く。

ビリディアナ

…10/6鑑賞 監督:ルイス・ブニュエル 俗っぽくて、見やすいブニュエル。 脚から見せるカットが続くなと思ったら、ちゃんとビリディアナが脱ぐ、脚フェチショットが入る。 聖と俗の対比があちこちにあって、祈りの場面と、家を改築する工事のドロドロぐちゃぐちゃとした質感がカットバックされるところには後のバーホーベンを連想した。 子供はまるで小道具のように使われる。階段の柵越し、窓ガラス越しに覗くショットは、ただそのカットを入れたいがために動かしているような感触がある。 あの「最後の晩餐…