呉衣の映画トンネル

映画の感想(ネタバレ有)を置きます

エリック・ロメール の検索結果:

パリのランデブー

…2/16鑑賞 監督:エリック・ロメール パリでの野外デートをオムニバス形式で三話分まとめたのが本作。ドキュメンタリーに近い撮り方をしている。隠し撮りはしてないらしいけど(ロメール談)、わざとコントロールが難しいような雑踏を選んで撮ったりしている。脚本という人工物を、撮影という即興の中で崩していくことで映画を映画にしていくのだ。 見た人にアンケートを取ったら第一話『七時のランデブー』が一番人気になりそうだけど、やっぱりこれが一番上手くいっているように思う。カメラが映した色んなも…

飛行士の妻

…4/22鑑賞 監督:エリック・ロメール ロメールの映画は大体のところ、①人工的でよくできた脚本を、②生っぽい撮影によって崩していくという手法で撮られていると思しいのだが、これもそんな感じ。 その場の作り話や嘘で話を転がしていくことや、都合のいい協力者を出すことが映画を推進させるのだと、よく実感できる。 とはいえこの偶然現れる少女は、最初こそ単なる都合のいい協力者のように見えるが、シナリオが進むにつれ、むしろ段々と彼女こそ、この映画にとって恩寵として配されているのではないかと思…

海辺のポーリーヌ

2014/12/22鑑賞 監督:エリック・ロメール アマンダ・ラングレの肉々しい後ろ姿がものすごくエロかった。ロメールはエロさを恩寵か何かだと思っている節がある。 人物配置を転がしていくだけで観客を引っ張り続ける脚本の巧さも目についた。