2012/12/19鑑賞
- 監督:ブライアン・シンガー
- 傑作クーデター映画。クーデターそのものをサスペンスフルに描くことに関して極めて真面目であり、序盤から最後まで緊張感を駆り立てる演出が適切に配置されている。
- サスペンスに必要なのは、キーアイテムのクローズアップと、怪しげな視線だけというわけだ。拳銃のアップと、不発だった爆弾入りの木箱を「ドン」と置くときの音響だけでスリルが作れるように。
- 妻との別れの場面では、決してピント送りせず、妻に画面近くのトムの方まで走り寄らせてフォーカスに入れる。真面目だ。最後の回想には思わず泣いてしまった。
- 葛藤や心情といったものを廃棄して、全員がシステムに従って行動しているだけ、というのがいい。