呉衣の映画トンネル

映画の感想(ネタバレ有)を置きます

コントラクト・キラー

2015/2/18鑑賞

  • 監督:アキ・カウリスマキ
  • 長年務めた職場を解雇されて絶望した主人公が、殺し屋に自分自身の暗殺を依頼する。しかし、その後パブで花売りの女性と恋に落ちて生きる希望を見出してしまい、自らが差し向けた殺し屋をどうかいくぐるのかに悩むことになる。
  • 色見本のようにカラフルな壁に、不自然に暗いところと明るいところを作る照明、音への拘り(紙幣をくしゃっと丸めるシーンもある)、簡潔な芝居、寡黙な登場人物などが特徴的な演出である。強いて言えば、小津+ブレッソンゴダールみたいな感じ(ってどんな感じなんだよ)。
  • ジャームッシュも連想される。
  • 自らの殺人を頼んだバーは次に行くと粉々になっており(もはや詳細が分からない)、そいつらに今度会ったら銀行強盗犯にされてしまう、、、という不条理なノワールが、妙に爽やかなオチになるあたりが不思議だ。作り手の優しさが染みる。
  • 音楽が気持ちいい。