呉衣の映画トンネル

映画の感想(ネタバレ有)を置きます

犯罪河岸

2015/10/24鑑賞

  • 監督:アンリ=ジョルジュ・クルーゾー
  • 野心家で好色そうに見えるが実は夫一筋のシュジ・ドレール、前頭ハゲで冴えないからか嫉妬に狂うベルナール・ブリエ。実はその前頭ハゲに思いを寄せている幼馴染シモーヌ・ルナン。この三角関係に、とある殺人に絡んだ秘密が共有され、それをやたらとキャラの濃い軍人上がりの刑事ルイ・ジューヴェが追い詰めていくというコンセプトは面白い。
  • 画面は立体的で、前半は意味不明な雰囲気のショットの連なりもあってかカルト臭も漂うが、後半でかなり善良なミステリになるのでそこがちょっと好みとはズレた。
  • 冒頭のタバコの煙で顔が不鮮明になってるブロンド美女から、鏡に反射して5つくらいの像が映りつつ歌う舞台女優への繋ぎは不気味でいい。
  • 舞台女優と夫の情事は仄めかされる程度なんだが、しかめっ面で前頭ハゲな夫と、欲情して口を下品に開ける舞台女優の顔が交互に切り返されて、最後は鍋が吹き出すっていうシーンがもはや意味不明だしギャグになってる。妻一人だけテンション上げすぎ。